2009年9月17日発行 第120号


一般質問に三人がたち

市民要求実現に全カ

―座間市議会開催―


 第2回定例市議会は、8月28日開会され、9月24日までの会期で開かれています。
 今議会に上程された議案は、平成20年度水道事業会計決算の認定、平成21年度一般会計補正予算、栗原コミュニティセンター関連条例など9議案です。
 市政全般について市長に質問する一般質問は、9月3目、4日、7日の3日間に亘って行われ、20人が質問を行いました。党市議団は3人で質問にたちました。取り上げた項目は以下のとおりですが、次ページ以降で各々の質問の一部を報告させていただきます。(掲載順序は質問の順序によります。)

※中沢邦雄議員
1.市長の政治姿勢について
 (1)職員の不祥事について
 (2)激変する政治情勢について
 (3)基地行政について

2.市民生活を守る安全安心なまちづくりについて
 (1)地震防災対策について
 (2)火災報知器普及について
 (3)高齢化社会の歩道橋問題について

※柏木育子議員
福祉行政について
 (1)子育て支援の強化
 (2)低所得者の住宅問題
 (3)後期高齢者医療制度について

※守谷浩一議員
1.非核平和行政について
 (1)非核日本宣言決議の自治体として
 (2)「核兵器のない世界を」アピール署名について
 (3)平和市長会議への参加について
 (4)ピースメッセンジャー事業の創出について

2.教育問題について(経済的貧困と教育行政について)
 (1)就学援助制度の拡充について
 (2)高校進学資金貸付や授業料支援について
 (3)中学校給食の必要性について




部次長ら7人書類送検

座間市役所で賭博容疑

市長の政治姿勢を質す


 座間署は、8月21日、市役所内の職員休憩室で6月1日から12日の間に賭けトランプを行っていたとして、賭博の疑いで市の男性職員7人を書類送検した。
 やっていたのは48〜57歳の職員で、部次長が2人、課長級の主幹が2人、副主幹1人、係長2人。昼休み中に「ドボン」と呼ばれるトランプゲームをやっていたといい、1ヶ月ごとに勝ち負けを集約し、多いときで1人当たり数千円から1万円を現金でやりとりしていたという。7人はいずれも容疑を認め、「ストレス解消で、約20年前から役所内でやっていた」「ゲーム感覚でやっていたが、役所の中で賭博をやったことは本当に申し訳ない」などと話しているという。

真相究明に全力を

 21日当日、2回に亘って開かれた議会の会派代表者会議で、当局から事件の経過報告を受けた後、党代表として、事件の重大性を指摘し、真相究明に全力をあげ、市長を先頭に市役所の信用回復に努めるよう強く求めました。

厳正な対処を求める

 9月定例議会冒頭の総括質疑でも、4日の一般質間でも賭博事件を取りあげ、市長の政治姿勢を追及しましたが、本事件を一貫して追及したのは党市議団だけでした。
 質問では「この種の事件は過去の例に照らして座間市の信用失墜行為として市民の不信を買い、税金や公共料金を扱う窓口などにその影響が出てくることを懸念して、重く受けとめ、厳正に対処することを求めてきた」「賭博容疑は、7人以外にもまだいると言われている。事実究明が遅すぎる」「庁舎内で行われていただけに、人事管理の責任に加えて庁舎管理の責任の所在も明らかにされなければならない」と指摘しました。

遠藤三紀夫市長の答弁

 「職員を管理監督する立場にある者として、大変重大な責任を感じている。任命権者として市民のみなさまに大変申しわけなく思っています。公務員としての責任感、倫理感そして法令遵守の徹底を図り職務に精励させます。服務規律の徹底、綱紀粛正に取り組み、信頼回復に努めてまいります」

(中沢邦雄 記)




一般質間で非核平和行政・就学援助拡充等を求める

 9月4日、私もりや浩−は、一般質問において大きく二点を質問しました。
 第1に、非核平和行政をとりあげました。私自身が今年8月の長崎で開催された原水爆禁止世界大会に参加し、被爆者の方が涙ながらに語った話を聞いて、核の被害を風化させないように多くの人に被爆の実相を伝えていこうと思ったことを議場で語りました。そして、来年開催のNPT再検討会議に市長としてメッセージを出すことや、「核兵器のない世界を」アピール暑名を広く市民に知らせること、平和市長会議への参加、広島や長崎に市民を派遣する事業の創出について質問しました。遠藤市長から「座間市原水爆禁止協譲会のほうで検討し、市民の総意となれば(実施する)」という答弁がありました。
 ◆NPT(核拡散防止条約):核兵器保有国が増えることを防ぐ目的でつくられた条約。核保有国の核兵器を減らし、非核兵器国には製造や取得を禁じています。
 ◆再検討会議:核兵器の軍縮や拡散の状況を定期的に検討するための5年ごとに開かれているもので、条約締約国の核軍縮交渉義務の履行を促進するもの。

 第2は、経済的貧困と教育行政について質問。1つ目に、就学援助制度は「義務教育を無償とする」憲法26条に基づくもので、生活保護基準の1.3倍までの所得という現行条件を1.5倍までに戻すよう求めました。仮に1.5倍に戻した場合、対象者増加で約400万円追加でかかるとのことでした。また、就学援助のお知らせを配布するときに記入例や対象になるか判断をする計算式なども渡すように求めたところ、「就学援助の申請をしやすいように検討する」という教育部長の答弁がありました。
 2つ目に座間市高校進学資金貸付制度で、貸付金額(公立10万円、私立20万円)を増額するよう質問しました。高校入学にかかる費用総額の平均は、公立で約16万8千円、私立で約44万3千円という民間団体が実施したアンケート結果を紹介して増額の必要さを示しました(図1)。
 3つ目に中学校給食について、日本共産党が「教育の一環としての給食」の点からずっと求めてきたことですが、貧困が広がる中でその必要性について質問しました。座間市では業者がお弁当を販売していますが、子どもに栄養面等から、どういう昼食を用意するのかを考えていくべきではないかと求めました。(守谷浩一 記)

図1




子育て支援の強化を

*保育園の待機児解消を

 今年6月5日神奈川県内の保育所入所待機児が3245人にのぼり、現在の基準で統計を取り始めた2001年以降で最多となりました。座間市の待機児は39名で海老名市を上回っています。図2の表で見るように、今年9月1日の待機児は166人となり、4月の4倍以上になっています。
 特に0、1、2才児の待機児が増えています。不況による収入減の影響で共働き家庭が増加傾向にあります。今日の格差社会の影響は子どもにも及んでいます。
 市がおこなった次世代育成支援アンケートにも保育園が足りない、4月でないと入園できないなど切実な声が書き込まれています。待機児解消策を4月の状況を基本とするのではなく3月を基本として早急に策定することを求めました。

図2

*ヒブワクチンを国の責任で

 細菌性髄膜炎の原因になる細菌の代表がこの「ヒブ(Hib)」と「肺炎球菌」です。ヨーロッパでは1990年代からヒブワクチンが導入され、2003年にはWHOの推奨により94カ国で定期接種となり、2008年にはアジア・アフリカを含め110カ国以上で使用されています。
 日本で、この細菌性髄膜炎に感染する子どもは年間1,000人近くいて、20〜30人が死亡しているといわれます。特に0〜1歳の子どもに多く発症するので、できるだけ早く接種したいワクチンで、生後2か月から接種できます。感染し、治療が遅れれば知的障害や手足の麻痺などの後遺症が残ったり、重症になると命にも関わる病気です。3歳を過ぎるとヒブに対する抗体が出来てくるので、重症感染も減少します。
 日本でも、ようやく2008年12月より使えるようになりましたが、任意接種のため有料です。1回7〜8千円で、通常4回接種するので、合計3万円前後かかると考えられます。子どもの命を守る上で国の責任で、定期接種をすべきです。
 座間市は、国に対して早期に定期接種を行なうよう意見を上げるとともに、座間市としても無料での定期接種を実施することを求めました。
 このほかに、市によるチャイルドシートの貸し出しなど福祉行政について質問しました。(柏木育子 記)

よろず相談
日 時 10月16日(金)
午前10時〜12時
場 所 市役所6階
共産党議員控室
担 当 中沢
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