10年度第4回定例(12月)市議会は11月25日に開会され、12月20日までの26日間の会期で開かれました。議案は、09年度一般会計・特別会計の決算認定6件、一般会計補正予算案など30件、第4次座間市総合計画基本構想案の決定などです。 特に、給与に関する条例改正と関連予算では議員など特別職員の期末手当の削減には賛成、一般職員の削減には反対しました。また、コミュニティーセンターの開館時間を現行の夜10時までを9時までと短縮する条例改正には反対しました。 市政全般について市長に質問する一般質問は12月2日、3日、6日の3日間にわたって行われ、党市議3人を含む18人が質問を行いました。党市議がとりあげた質問項目と各々の質問の一部を報告します。 ☆中沢邦雄議員 1.基地対策について ☆柏木育子議員 学校教育行政について ☆守谷浩一議員 1.生活保護行政のあり方について 2.「就職氷河期」における市の雇用対策支援について |
教育行政について |
(1)校内暴力行為について
座間市の現状は小学校では05年度4件、06年度3件、07年度3件、08年度7件、09年度5件という状況です。中学校では05年度68件、06年度95件、07年度106件、08年度119件、09年度137件と年々増え続け、昨年度は5年前の2倍になっていることです。中学校における暴力行為の内容を見てみると、対教師では06年度29件をピークに減り続け、昨年度は7件となっています。対生徒間暴力行為は08年度61件がピークで昨年度は58件となっています。器物損壊は年々増え続け、07年度33件、08年度58件、09年度87件と過去最高になっています。器物損壊の主なものは落書で、次いで窓ガラスの破損となっています。神奈川県内小・中校全体では8,902件と5年連続全国最多となっています。 (2)不登校について 不登校については、小学校では06年度27人、07年度32人、08年度33人、09年度48人と最高の件数となっています。 中学校では05年度150人をピークに年々減り続け、昨年度は114人となっています。 昨年度の神奈川県内の国公私立の不登校数は小学校2,146人、中学校7,673人、私立小中で267人と合計10,086人となっています。これは全国で最も多く、不登校の子どもの数が5年連続で全国ワーストを記録したことになります。全国では小・中合せて17万4,158人(前年度比3%減)、高校生5万1,721人(前年度比2.4%減)と文科省が発表しています。 (3)いじめについて いじめの市内小・中学校の状況は、小学校では06年度33件、07年度31件、08年度14件、09年度12件となっています。 中学校では、08年度87件がピークで昨年度は39件となっています。全国では小・中・高合せたいじめ件数は72,778件(前年度比14%減)ですが、ピークは06年度125,000件です。 以上について、教育長に現状の認識と解消策、対策について質しました。 (中沢邦雄記) |
無料低額宿泊所の生活保護者の長期化を是正 |
12月2日、私、もりや浩一は、一般質問を行いました。 第1に、生活保護行政で、ホームレスの方が生活保護を受けるときに利用している「無料低額宿泊所」について取り上げました。「無料低額宿泊所」は、無料または低額で生活サービスを提供する社会福祉施設ですが、「低額」ではなく生活保護費のほとんどをとられて入所者の自立を妨げる、という施設もあり、全国的に問題になっています。 これまで私は、09年12月や本年6月に施設の実態把握をするよう質問しましたが、当局からは「県が無料低額宿泊事業に関するガイドラインに基づき、指導、監督を行っている」という答弁でした。 そこで今回、市内の無料低額宿泊所の入所期間と入所者数(本年10月1日現在)をグラフにまとめました(下図)。さらに、県のガイドラインで「1居室1世帯で、居室使用料は無料又は低額」となっていることを紹介。無料低額宿泊所への長期入所の是正と自立支援、施設の設備基準や運営基準を満たしているか実態の把握などを質問しました。保健福祉部長から「一時的な入所施設であり、長期入所は実情に応じて是正。県で実地調査と苦情解決委員会の設置により対応している」との答弁がありました。
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座間市独自の労働パンフレット作成へ |
その後、県が冊子の作成をやめてホームページからダウンロードする方法に変わったことを受けて、「座間市独自の労働パンフレットを作成し、成人式で配る」と環境経済部長から答弁がありました。(もりや浩一 記) |
小・中学校にクーラーの設置を |
座間市の小学校・中学校は、「夏は暑くて勉強どころではない」と子どもも保護者異口同音に話していました。12月議会で学校にクーラー設置をと再度質問しました。 この夏の暑さは猛暑どころか酷暑とまでいわれました。その状況を受け、9月以降、三鷹市、調布市、武蔵野市など、多くの自治体がリースや安全安心の学校づくり交付金事業などの活用をも考慮に入れながら、全校、全教室の冷房設置に動き始めています。杉並区のようにエコスクールといって簾や、芝生で対応していたところも冷房設置に動き始めました。近隣では海老名市、綾瀬市また大和市の小・中学校で100%の校舎教室にクーラーが設置されています。座間市は小学校で2校、中学校で1棟しか冷房は設置されていません 学校建築基準は、戦前につくられた低い基準のままで、窓は大きく日光は遠慮会釈なく教室に入ってきます。余りにも子どもたちに過酷な環境を押し付けているのではないでしょうか。保護者の方たちも「あの環境では先生の言葉も頭に入らない。冷房は必要」と言っています。 11月5日の神奈川新聞に「小中学校の空調何とかしたい」という記事が掲載されました。林文子横浜市長が「空調は必要と思っている。この夏のような状況がなくなるとは考えづらく、何とかしたい」と空調設備の意義を述べ「子どもの健康上の問題。夏季とはいえ勉強がおぼつかなくなる」と懸念を表明、年次計画でクーラーを設置することになりました。まさに座間の保護者が言っていることと同じです。 座間市は老朽化した校舎の改築に合わせて、クーラー設置を実施するといいますが、それでは、一体何年たったら座間の学校全体に、冷房設置が終わるのでしょうか。また「他の施策との均衡を図って対応する」との答弁でしたが、近年の夏の暑さは格別で、勉学にも大きく影響を及ぼします。 市長の特段の決意が求められます。 また小学校給食はおいしさと安全、そして食育の立場からも民間委託は、行わないよう求めました。 今後も子どもたちが健全に育つよう学校へのクーラー設置を含め、よりよい教育行政実現に向けてがんばります。 (柏木育子記) |
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