2013年6月21日発行 第162号

介護、まちづくり、児童ホーム、中学校給食など

市民要求実現にむけて質問


 2013年第2回定例(6月)市議会において、市政全般に対する市長らに質問する一般質問は、6月7日、10日、11日の3日間にわたって行われました。党市議3人を含む18人が質問を行いました。

 党市議がとりあげた質問項目と各々の質問の一部を報告します。

◆中澤邦雄議員

イラスト1 特別養護老人ホームと介護保険について

2 さがみ縦貫道とまちづくりについて

◆星野久美子議員

1 福祉行政について
(1)緊急通報システムについて
(2)障がい者雇用について

2 教育行政について
(1)中学校給食について
(2)アレルギー対策について

◆守谷浩一議員

1 児童ホームの改善について
(1)利用時間の拡大
(2)対象学年の拡大
(3)座間市公共施設白書を踏まえた今後の展望

2 市長の政治姿勢について





<<よろず相談>>
○日 時 7月23日(火) 午前10時〜12時
○場 所 座間市役所6階 日本共産党控え室
お気軽にお出かけください。7月の担当は守谷浩一議員です。




さがみ縦貫道とまちづくりについて


 県内を南北に結ぶ、相模縦貫道路(圏央道)の海老名インターチェンジ(IC)から相模原愛川ICが今年の3月30日に開通しました。さらに、2013年度末までに中央自動車道八王子ジャンクション(JTC)までの区間が予定され、また厚木市内に県央厚木ICと厚木パーキングエリア(PA)が整備されることになっています。

 この開通によって、主要道路の渋滞緩和や産業・経済の発展、観光振興など大きな効果が期待されています。また、相模縦貫道路沿線地域などの9市2町は、規制緩和や財政支援などが受けられる「相模ロボット産業特区」に国県に指定されています。対象となるロボットの機能は、「介護・医療型」、「高齢者支援型」、「災害救助型」です。





「ロボット産業特区」を生かした産業振興を!


 座間市としても、縦貫道の利便性と「相模ロボット産業特区」を生かした産業育成、企業誘致等の構想計画を持つべきです。

 場所は日産自動車の土地(広野台2丁目)で、当分は未利用地とする2街区の約3.6ヘクタール(ha)です。 日産に働きかけ、ロボット産業特区として自社が使うか、他の中小企業にも一部土地を貸し出しするなど、工業専用区域の用途にふさわしい土地利用をすすめるべきです。





厚木PAで相模の特産物販売を!

 厚木パーキングエリア(PA)が、座架依橋の西北に整備されます。

 このPAに「道の駅」的な要素を取り入れた販売コーナーを設け、座間市や厚木市などの特産物、農畜産物を販売するなど商工業や農業等の産業振興につながるよう中日本高速道路(株)に、関係市、関係団体と一体となって働きかけていくべきです。

 相模縦貫道の座間市民の利便性を高めるためには、アクセス道路となる南林間線の全域整備促進と割高な高速道路利用料金の値下げを求めていくことです。

(中澤邦雄 記)





障がい者雇用の拡大を

 2013年6月定例議会において、障がい者雇用について一般質問をしました。

 今年4月障がい者の法定雇用率が民間企業2.0%、国・地方公共団体は2.3%に改定されました。厚生労働省が昨年11月に発表した「2012年障害者雇用状況の集計結果」によると、民間企業では前年度に比べ身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者それぞれ雇用数は増えています。しかし実雇用率では、規模が大きな会社では法定雇用率(当時1.8%)が前年を上回っていたが、従業員500人未満の会社では前年を下回る、という結果でした。また、国・地方公共団体は民間企業に比べ法定雇用率(当時2.1%)達成率が高いという結果も出ています。

 そこで、現在の座間市庁舎内での障がい者雇用状況について質問したところ、「現在市庁舎内は実雇用率2.04%、全員が身体障がい者で、未達成の部分は採用の枠を拡大して身体障がい者の募集をしていきます」との答弁でした。

 本市においては、法定雇用率が満たされていないというだけではなく、知的障がい者、精神障がい者への雇用が開かれていないことが大きな問題であると考えます。なぜ採用しないのか、という質問に対しては、「障がい者本人が働きやすい環境、公平性などが整備できていないので、今現在は考えていない」との答弁でした。しかし環境を整備することは、身体障がい者雇用を始めた時にも行われたことだと考えます。本市において、知的障がい者、精神障がい者、難病の方たちも含めての雇用の拡大を求めました。

 また、市内民間企業については、障がい者雇用義務のある企業が40社、実雇用率は1.02%、法定雇用率達成は13社、未達成が27社と言う答弁でした。

 今後も民間企業への更なる障がい者雇用充実への働きかけを強めるよう求めていきます。

 この他、緊急通報システム、中学校給食、アレルギー対策について質問しました。

(星野くみ子 記)





リニア新幹線による座間の地下水への影響評価を
憲法で保証された権利としての生活保護を

 6月11日(火)、市政全般について質問できる一般質問をおこないました。今回は「市長の政治姿勢について」という通告で、リニア新幹線と地下水への影響、生活保護の漏給(ろうきゅう:必要とする人が受けられない)と濫給(らんきゅう:必要でない人が受ける)の防止などについて政治姿勢を質しました。

 これまでもリニア新幹線による座間の地下水への影響を質問してきましたが、地下水が失われるとしたら座間市にとって死活的に重要な問題になりかねないことだということで、市長に対し、影響があるとわかってから対策を講じるのか、その前にJR東海に対して座間の地下水への影響評価をさせるのか質問しました。市長から「秋以降に工法などが明らかになってから必要に応じて意見を述べたい」との答弁でした。

 生活保護については憲法第25条で保証された権利であり、厚生労働省の保護課の調査によれば、1995年に約88万人の生活保護受給者、保護率7パーミルを底に、右肩上がりで2012年11月は約214万人の保護率16.8パーミルになっている現状です(グラフ参照)。背景に労働者派遣法改悪、年金引下げ、リーマンショック以降の大リストラなどが考えられます。また、生活保護を受けられる人のうち実際に受けている割合の指標(補足率:ほそくりつ)があります。イギリス、フランスなどでは9割ですが、日本では2〜3割です。これは国の責任が大きいわけでありますが、市長の認識を伺うとともに、餓死者などださないよう、生活保護行政をしっかり行うよう求めました。

[生活保護受給者の推移]
[生活保護受給者の推移]

 このほか、TPPの市内への影響、神奈川県緊急財政対策への市の対応などを質問し、また、児童ホームの改善として夜7時までに拡大することや、振替休日の早朝保育、対象学年の拡大などを求めました。

(守谷浩一 記)