2016年5月21日発行 第197号

国保税の値上げに反対 試算見通しは黒字

 党市議団は、第1回定例市議会に提案された国民健康保険事業会計平成28年度予算と関連条例が国保税の値上げであったので反対しました。反対討論の要旨は以下のとおりです。

国庫負担の減少が問題

 国民健康保険制度は我が国の社会保障制度として重要な健康保険制度ですが、現在の厳しい経済状況に伴う失業者、低所得者の加入割合が増加している、一方、医療技術の高度化に伴い医療費も増加傾向であり、市町村は極めて厳しい財政運営を強いられています。国保への国庫負担金は、かつては約45%あったものが今では約25%以下に減っています。国庫負担が減少の分、一般会計からの繰り入れを増やすか、保険税の値上げかということになります。保険税の値上げは、低所得者の加入割合が多い国保では滞納者を増やすことになります。

国保税、所得割11.54%、均等割8.47%、平等割4.96%の値上げ

 今議会に提案された平成28年度国保税の値上げの内容は、医療分、後期高齢者支援金分、介護分を合わせて所得割が11.54%値上げ、均等割が29500円から32000円に8.47%の値上げ、平等割は28200円から29600円に4.96%の値上げという内容です。今でさえ払えない高過ぎる国保税をさらに値上げするのは大きな問題であると指摘しました。政府は平成27年度から低所得者対策の強化のため、保険料の軽減対象となる低所得者数に応じた自治体への財政支援である保険基盤安定制度の中での保険者支援制度を拡充し、毎年1700億円を投入するとしています。市は平成27年度の補正予算で国からの保険基盤安定分の増額分は、保険税軽減分として576万円を7割、5割、2割の軽減分の拡大に充当したとしています。

収支試算では黒字の見通し 国保税値上げの必要なし

 国からの保険基盤安定分の増額を考慮して新年度予算を第2期座間市健康保険事業財政健全化計画による収支見通しとの関連に当てはめて試算してみると、歳入は見通しよりも増えて、歳出は収支見通しより減り、収支不足にはなりません。試算の結果、平成28年度の収支では3億8千万円余の黒字、29年度収支でも2億9千万円余の黒字、30年度収支でも2億円余の黒字となる計算です。

 加えて、政府は来年度以降も保険基盤安定分を1700億円追加して3400億円財政支援するとしていますので、国保税の値上げをしなくても運営することは可能と考えられます。従って、国保税の値上げに反対です。(中沢邦雄 記)



2016年座間市議会第2回定例会日程

 5月27日が本会議初日で、6月21日まで議会が行われています。各委員会も傍聴できます。いずれも9時開会です。ぜひ傍聴にいらしてください。

日時

会議の内容

 会議の場所

5月27日(金)

本会議(開会、提案説明、総括質疑)

 議場

予算決算常任委員会

全員協議会室

6月 3日(金)

一般質問

 議場

   6日(月)

一般質問 ※一般質問とは市政全般に関する質問です

 議場

   7日(火)

一般質問

 議場

   9日(木)

予算決算常任委員会 企画総務分科会  
企画総務常任委員会

 委員会室1

予算決算常任委員会 健康福祉分科会  
健康福祉常任委員会

 委員会室2

   10日(金)

予算決算常任委員会 教育市民分科会  
教育市民常任委員会

 委員会室1

予算決算常任委員会 都市環境分科会  
都市環境常任委員会

 委員会室2

   13日(月)

基地対策特別委員会

 委員会室1

   15日(水)

予算決算常任委員会

全員協議会室

   17日(金)

議会運営委員会

 委員会室1

   21日(火)

本会議(討論、採決、閉会)

 議場

インターネットで議会の様子をご覧ください
○2009年第3回定例会からさかのぼって本会議の動画を見られます。
http://www.kensakusystem.jp/zama-vod/index.html




<<よろず相談>>
○日 時 6月16日(木)午前10時〜12時
○場 所 座間市役所6階 日本共産党控え室
お気軽にお出かけください。6月の担当は守谷浩一議員です。



水道料金・下水道料金の福祉減免制度の改善を

 水道・下水道の福祉減免制度は、もともと1970年代に高齢者や生活保護者など社会的弱者の基本料金を福祉の心を持って減免しようと始めたものでした。このかん、減免制度の改定で障がい者世帯や高齢者世帯の一部が減免対象外となっています。本年3月7日の一般質問で、「水道料金・下水道料金の福祉減免制度」について質問しました。

◎減免制度の改悪により年間約5130万円も減額

 まず、改定前と後で年間費用がどう変わったのか質問しました。上下水道部長から「制度改定前の平成25年度決算額と平成27年度見込み額を比較すると、水道料金は約970万円、下水道使用料は約4160万円の減額となる見込みです」という答弁でした。合わせると約5130万円にのぼります。

◎12億円以上ある財政調整基金の活用を

福祉減免制度の推移

2008年4月から:生活保護世帯を減免対象外に
2014年10月から:知的障害B2、精神障害2級・
3級、要介護4・5世帯を減免対象外に

 市民生活が大変な中で、減免対象をもとに戻すべきと考えます。減免制度を改悪した一方、市の財政調整基金は12億円以上あります。このかんの黒字決算と市職員による財源確保や経費節減などもありますが、65歳以上の新規障がい者の医療費助成廃止(年齢制限2013年度から)や福祉減免制度の改悪(2014年度10月から)など市民サービスを後退させたことによる歳出削減分もあります。
 この財政調整基金の一部を活用して、減免制度をもとに戻すべきと質問しました。市長から「財政調整基金は他の目的を持った基金のように事業に充当するものではなく、年度間調整のための余裕資金で、福祉目的ではない」という趣旨の答弁でした。「福祉目的だけではない」というならまだわかります。

◎福祉の心をもっと

 本来は、事業・制度を改善させ、それにより歳出費用がふくらみ、結果的に財政調整基金を取り崩す―この流れです。市の施策に福祉の心をもっと取り入れるよう、今後も様々求めていきたいと思います。(守谷浩一 記)




教育市民常任委員会視察=三重県伊勢市

 座間市では本年度、キャンプ座間の一部返還地に新消防庁舎を建設する予定です。そこで、消防の所管である、私が所属する教育市民常任委員会で伊勢市に新しく作られた消防庁舎及び防災センターを視察してきました。
☆☆☆☆職員のプライバシーに配慮☆☆☆☆
 消防庁舎と防災センターのある建屋は4階建てで、中央部分にある階段を隔て、防災センターと消防本部に分かれています。
 消防本部は事務室や通信指令室などの整備はもちろんのこと、職員の仮眠室に至るまでゆとりを感じる設計になっていました。仮眠室は個室で、交代勤務の関係から2名で使用しますが、その2名特定で使用するようになっており、個人のプライバシーを重視されていました。また、女性消防職員への配慮もされており、女性職員の仮眠室区域は扉で隔てられていました。これからどの自治体でも女性消防職員が増えることが考えられることから、重要な配慮があると感じました。
☆☆☆☆市民に親しみやすい防災・減災対策☆☆☆☆
 防災センターは一階部分が倉庫になっており、災害時に必要な資材・食料・水などが保管してあります。2階は大小4つの研修室と、4階の防災多目的ホールでは防災・災害について研修、学習が広く行えるようになっています。そして3階は防災体験学習室となっており、7つのセクション(1・防災、2・映像、3・消火、4・避難、5・救出、6・救命、7・備え)と、体験を通し市民が災害時に取るべき行動を学ぶ施設になっています。
 防災体験学習室の映像のセクションで流されていた、防災市民協働プロジェクト「どすこいMOB」。これは、地震・火事・津波等の災害が起きたときにどのように行動したらよいかということを歌にした「どすこい・どすこい だいじょうぶ?」に合わせ、市民が「どすこいダンス」を踊っている映像でつくるものです。歌に合わせて踊る、何度も歌詞を耳にする、歌うことによって小さな子どもでも災害時の行動を覚えることができ、災害時の備えになり、また、それを市のホームページで配信することによって市のプロモーションにもつながってきます。防災センターは、市民の防災への考え方を変え、それが減災へと繋がってくると考えます。
 座間市に新しく建設する新消防庁舎でも防災センターを通じ、市民が学べる施設が多く取り入れられるよう望みます。
 また、消防本部と防災センターの建屋は免震構造になっていました。地震が起きたときに建物そのものが動き、自身の被害を最小限にするものです。この構造は座間市でもぜひ取り入れるべきと考えました。(星野久美子 記)



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