2019年9月20日発行 第234号


2019年座間市議会 第3回定例会

 2019年座間市議会第3回定例会が、8月29日から9月30日までの会期で開かれ、2018年度決算議案6件、2019年度一般会計2件と介護保険特別会計の各補正予算3件、条例議案8件、市立リサイクルプラザの指定管理者の指定、報告案件6件、陳情3件(追加で継続審査の1件)など審議されています。党市議団は、提案された議案などに対する総括質疑と討論は守谷議員、市政全般に対する一般質問は中澤議員、守谷議員、星野議員の3人が揃って行い、市民要求の実現に努めました。

<一般質問>(質問項目)

◇中澤邦雄議員
1.消費税増税と地方自治体・本市の対応について
2.都市農業を守るため・生産緑地制度について
3.消防行政・救急出動時の蘇生拒否問題について

◇星野久美子議員
1.教育行政について
2.子どもの貧困について

◇守谷浩一議員
1.市内店舗による深夜騒音について
 (1)環境基準や県条例に照らして
 (2)今後の対応について
2.基地行政について
 (1)キャンプ座間と日米実動訓練について
 (2)厚木基地周辺の航空機騒音について
3.会計年度任用職員制度について




消費税増税の中止を

 安倍首相は、参院選後のインタビューや記者会見で、選挙増税も「信任を得た」と言い張り、予定通り10月1日からの消費税の10%への引き上げを行うとしています。しかし、参院選の結果では消費税増税を正当化できません。参院選後の消費税増税に対するマスメディアの世論調査での国民の意思は、参院選投票日のNHKの出口調査では増税反対が約6割、7月24日付「読売」新聞で52%、同日付「神奈川」新聞(共同通信)で52%、29日付「日経」新聞で50%とそろって反対多数で賛成を上回っています。そして、経済情勢が消費税増税の環境にあるかどうかです。安倍政権が2014年4月に消費税を8%に増税してから長期にわたって消費は冷え込んだままです。前回の消費税8%への増税を契機に実質家計消費は年25万円も落ち込み、労働者の実質賃金も年10万円低下しています。今年7月度の全国企業倒産は今年最多の802件で、こうしたもとで消費税を増税すれば企業倒産の増加が懸念されます。とりわけ小売業や飲食店は消費税増税の影響を受けます。10%への増税で消費税は価格の1割になり、消費者の心理的な負担感が大きくなり、消費は間違いなく落ち込むでしょう。小規模の商店ほど消費税増税分を転嫁できず自分で負担することも危惧されます。日本経済の今年の成長率予想も0.9%にとどまっています。消費の低迷が続き、景気も悪化する中での増税は、暮らしも経済も破滅させます。消費税の増税中止こそ必要です。
 「消費税に頼らない別の道」で財源を確保し、国民の暮らしを守るべきです。9月12日増税反対集会での日本共産党の小池書記局長のあいさつでは「複雑極まる複数税率やポイント還元、中小商店の4分の1でしか増税の準備ができておらず、このまま増税すれば大混乱が起きると指摘。実質賃金が7ヶ月連続で下がるもとで増税前に“駆け込む”体力すら無くなっているとして、『こんな経済状況の中で消費を上げるのは無謀きわまる』『増税を許さないと結束してたたかう野党の力で国会を開かせ、増税中止法案を成立させ、ともに力を合わせて10%増税を止めましょう」と表明しました。【中沢邦雄 記】




キャンプ座間と日米実動訓練の問題

 2019年第3回定例会の本会議の一般質問で、基地行政としてキャンプ座間と日米実動訓練の問題について質問しました。

◎自衛隊が米陸軍の戦闘地域への統合任務部隊づくりを支援
 本年8月8日の陸上自衛隊の発表によると、8月26日から9月23日、日米共同実動演習オリエント・シールド19を行うとあり、キャンプ座間のヘリ部隊も参加とのことです。訓練の目的は「陸上自衛隊及び米陸軍の部隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における相互連携要領を実行動により演練し、共同対処能力の向上を図る。この際、米陸軍部隊のRSOI支援を実施するとともに、米陸軍MDTF(マルチ・ドメイン・タスク・フォース)と連携し、複数の領域にわたる日米共同のオペレーションについて演練する。」とあります。
 「RSOI」とは戦闘部隊の発生から前線へ投入するプロセスで、1番目のReception(受け入れ)では要員と資材をおろして展開部隊の出撃準備をして駐留地域に輸送、2番目のStaging(駐留)では戦力と部隊に組み立て戦闘力を徐々に構築、3番目のOnward-Movement(前方展開)では駐留地域から戦闘地域に移動し、4番目のIntegration(戦力統合)では機能別編成部隊の指揮官へ権限を移行し同期させ統合する、というものです。これらの中心的な役割を負っているのがキャンプ座間の米陸軍第1軍団前方司令部であり、自衛隊が米陸軍の戦闘地域への統合任務部隊づくりを支援するという訓練内容です。

◎日本防衛でなくアジア太平洋有事を想定した訓練
 同発表によると今回の訓練の特色には「米陸軍はパシフィック・パスウェイ構想の一部として本訓練に参加」とありました。「パシフィック・パスウェイ構想」というのは米太平洋陸軍の戦略概念で、訓練や演習に合わせて必要なユニットを組み、ローテーションしながらアジア太平洋地域を移動するという内容です。米陸軍として日本防衛ではなくアジア太平洋有事を想定した訓練となるわけです。
 こういった問題を指摘し、市長の見解を質問しましたが、我が国の安全保障に資するという趣旨の答弁でした。しかし、日本防衛と無関係の部隊づくりを自衛隊が支援するという訓練であり中止すべきです。【守谷浩一 記】




快適なトイレ環境をすべての学校に

 2019年第三回定例会の一般質問で、学校のトイレの改修を求めました。

◎南中学のトイレ
 昨年すべてのトイレ改修が終了した南中学のトイレは、清潔感に溢れていて、車いすが入ることのできる個室にはシャワートイレ完備、またすべての女子トイレ個室には排泄音を消すことのできる装置が付いています。トイレ環境を整えることは、生徒たちが「自分たちは大切にされている」という「自己肯定感」を育てます。写真は南中の女子個室、車いす利用でも利用可能。

◎みんなの願い
 「学校トイレ研究会」の2018年調査によると、学校で児童生徒のために施設改善が必要と思われる場所は65%が「トイレ」と回答しているとのこと。この数値は年々増加しており、改修は全国的に待ったなしであることが伺えます。本市でも洋式化がされていない学校も多く、教員や保護者からも早期の改修を求める声が届いています。写真はある小学校の屋外トイレのものです。

◎すべての学校に
 座間市では南中の他、最近大規模改修が行われた入谷小、中原小でも快適トイレへと変わっていったということです。他の学校も大規模改修の際には快適トイレへ変えていくという答弁でしたが、一刻も早い改修がされるよう、これからも求めていきます。【星野久美子 記】




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中澤 邦雄 046-253-8383
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星野久美子 046-205-3600




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