◆基地に関する要望書とは
座間市議会では、毎年「基地に関する要望書」を作成し、防衛省南関東防衛局へ要請行動をし、口頭で回答を受けます。昨年は基地政策特別委員会で内容を取りまとめました。今年は、基地政策特別委員会がないため、基地分野が所管事項となっている企画総務常任委員会で協議してきました。この間、4月8日、4月20日、5月13日に協議を行い、要望書を取りまとめました。
◆今年の要望書の取りまとめ
要望書の内容は大きく3つに分かれます。キャンプ座間について、厚木基地について、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律の運用について、です。
今回、キャンプ座間内ゴルフ場からボール飛び出しが再発していることについて、原因究明と再発防止策が実施されるまで使用中止を求めるという提案がありました。2010年頃まで繰り返し要望して、ゴルフ場フェンスの改修が実現し、ゴルフボール飛び出しがなくなった経過があります。共産党は賛同しましたが、公明党から「ゴルフ場は相模原市のことになるから座間市議会としての要望にふさわしくない」という趣旨の意見があり、一致できず要望に含まれませんでした。
また、キャンプ座間のキャスナー飛行場を離発着するヘリコプターに関し、住宅地上空の低空飛行訓練を行わないことを求めるという提案がありました。共産党は賛同しましたが、自民党・いさまから「低空飛行訓練とは何か、苦情がどれくらいあるのか」などの意見があり、一致できず要望に含めないこととなりました。
また、厚木基地におけるCBRN(化学/生物/放射線/核)の対応訓練について、共産党から危険な訓練なので中止を求めることを当初提案しました。しかし、自民党・いさまから「訓練は必要で、訓練中止を求めるのは合意できない」との意見があり、修正して再提案。最終的に「事件・事故の防止など安全管理に万全を期すこと」という要望内容となりました。
基地に対する考え方が違うこともあり、一致点で取りまとめますが、全体としてだいぶ残念な内容でした。
◆今年の要請行動
今年はコロナ禍のため正副委員長と正副議長で7月6日に「基地に関する要望書」を提出します。私は企画総務常任委員会の副委員長なので参加します。基地に対する不安な思いに応えていけるようがんばります。【守谷浩一 記】 |