2022年7月26日発行 第267号


参議院選挙の結果について

2022年7月11日 日本共産党神奈川県委員会

 7月10日投開票の参議院選挙で、日本共産党は比例で3議席、東京選挙区で山添拓候補の議席を確保し、合わせて4議席を獲得しました。
 比例選挙では5議席確保をめざしましたが、田村智子副委員長の議席は確保したものの改選比で2議席減らし、神奈川選挙区では、今度こそと、あさか由香候補の必勝を期しましたが、議席を得ることができず、大変悔しく残念な結果となりました。昼夜を分かたず大奮闘された多くの市民のみなさん、支持者、後援会員、読者のみなさん、党員のみなさんに心からお詫びします。
 あさか由香候補は、出産・育児と政治活動を両立させ、どのような条件にあっても政治参加できる社会の実現にむけて、自らその実践の先頭に立ち、大奮闘しました。そしてその活動を多くの市民、党員が支えて頑張りぬき、20代、30代、子育て世代をはじめ多くの共感を呼び、無党派の市民の方々から応援をいただきました。
 政策論戦では、ロシアのウクライナ侵略の事態に乗じた日本の大軍拡、憲法9条改悪などの大合唱がおこなわれましたが、一定のメディアがこれにたいして批判的論評を掲げるなど、党の論戦は変化をつくり、党の政策、訴えが届いたところでは確実に支持にむすびつきました。くらしと経済の問題でも、あさか候補が掲げた最低賃金1500円、年金引き上げ、消費税5%減税、学費無償への政策と気候危機打開、ジェンダー平等の訴えは強い共感を呼びました。
 しかしながら、こうした政策論戦上の優位性や候補者の大奮闘にもかかわらず競り負けたことの土台には、党の力不足の問題があります。党はこの間、この問題を克服すべく世代的継承など様々な努力を行ってきましたが、いままだその途上にあり、これからの努力にかかっています。今度のたたかいで子育て世代の共感と結集が得られたこと、若者のなかで政策が一定の支持を得たことは大きな希望です。
 選挙戦のとりくみについては、みなさんの意見をお聞ききし、総括を深めます。そして公約の実現にとりくむとともに、当面、来年の統一地方選挙の勝利のために全力をあげる決意です。

【星野久美子 記】




自衛隊募集の懸垂幕、市庁舎にふさわしくない

 座間市役所の掲揚塔に7月6日から21日まで自衛官募集の懸垂幕が掲揚されました。「防衛省 国家を守る、公務員。詳しくはこちらから。」との懸垂幕です。平和を願う多くの方々から不安の声が寄せられています。また、日本国憲法第15条第2項で、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」とあります。議員有志で7月19日、懸垂幕撤去を申し入れました。立憲民主党の安海のぞみ議員と、神奈川ネットワーク運動の長P未紗議員が賛同してくれました。自衛隊法施行令の第119条で「都道府県知事及び市町村長は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関する広報宣伝を行うものとする」とされていますが、自衛官募集に協力するかは自治体の判断に委ねられています。今回の懸垂幕掲揚を県内すべての自治体が行っているものではありません。災害時における自衛隊員の働きには心からの敬意と感謝を表すものです。しかし、2015年の安保法制により、日本に対する攻撃が無くても自衛隊員の海外派遣が可能になり、さらに、敵基地攻撃能力で先制攻撃してかまわないという政府答弁までされています。専守防衛や災害救援の自衛隊が変質していくなかで、自治体が自衛官募集に積極的に協力するのは問題だと考えます。かつて、この掲揚塔には市是である「基地の整理、縮小、返還」を求める懸垂幕が掲げられていました。それがなくなり、今回の懸垂幕が、核兵器廃絶平和都市である本市の庁舎前に掲げられたことは本当に残念です。掲揚期間終了を待たずに、自衛官募集の懸垂幕を下ろすことを求めました。




公営住宅の家賃算定、コロナ給付金等を収入認定するな

給付金などが収入認定されると公営住宅の家賃が上がる問題
 今年6月議会の一般質問で、新型コロナウイルス感染症対策の協力金と公営住宅の家賃算定について、取り上げました。コロナ協力金では、飲食店の時短営業への協力金をはじめ、持続化給付金、一時支援金、事業復活支援金などがありました。このかん「協力金などによって市営住宅の家賃が上がったら困ります」と不安の声が寄せられています。座間市市営住宅条例の第33条では「収入超過者は、市営住宅を明け渡すように努めなければならない」とあります。しかし、持続的に収入超過したわけではないわけですから、何とか対応すべきです。

給付金などを「一時的な収入」として取り扱えば家賃値上げを回避可能
 そういう中で日本共産党の山添拓参議院議員が、本年4月12日に提出した公営住宅入居者の家賃決定における収入算定に関する質問主意書を提出。政府は同月22日に、公営住宅の事業主体が家賃算定の基礎となる所得金額の認定に当たって、給付金や協力金などを一時的な収入として取り扱うことで、事業主体の判断で除くことが可能だと閣議決定しました。このことを紹介して、座間市がコロナの給付金や協力金などを「一時的な収入」として取り扱うことについて当局の見解を質問しました。都市部長は「質問主意書に対する答弁がでて間もないので今後検討します。7月に行う市営住宅の家賃算定において収入認定を丁寧に対応します」との答弁でした。「一時的な収入」によって家賃が上がり困っている方がいましたら、お気軽にご相談ください。【守谷浩一 記】



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