2023年6月22日発行 第279号


座間市第2回定例会報告

 2023年座間市第2回定例会は5月24日から6月21日の会期で開催され、党市議団は一般質問を下記のように行いました。
◎星野久美子議員 
 1 こどもの権利について
 2 全ての市民の移動手段の確保について
◎守谷浩一議員 
 1 学校体育施設利用団体のトラブルと座間市立学校体育施設開放実施要領について
 2 戦闘機の爆音とオスプレイをめぐる問題について
 3 有機フッ素化合物汚染への対応と基準改定の見通しについて

従来の保険証の存続を求める意見書

 また、今定例会に会派に属さない議員から提出された意見書「従来型(紙)健康保険証の存続を求める意見書」は党市議団も賛同者に名を連ね、最終日に賛成多数で採択されました。(賛成13/共産1,無会4,大志4,公明4・反対7/自民いさま7)【星野欠席・議長は採決に加わらず】
 意見書は「マイナンバーカードに健康保険証機能を組み込んだいわゆる「マイナ保険証」の普及のため、2024年秋から従来型(紙)健康保険証を原則廃止するとしているが、マイナンバーカードをめぐるトラブルが続出し、国民の不安が広がっている。マイナ保険証を取得しない人は資格確認書の取得、更新の手続を強いられることになり、マイナンバーカードの任意取得の原則に照らしても、従来型(紙)健康保険証の原則廃止は妥当ではない。よって、本市議会は、政府に対し、従来型(紙)健康保険証の存続を求める。(要旨)」というものです。

一緒に声をあげよう!いのちをまもろう!

 日本共産党はマイナ保険証をめぐり全国各地で起きている問題から、来年秋に紙の保険証を廃止すれば大混乱が起きると指摘しています。また、保険証1枚あれば全国いつでもどこでも保険診療が受けられる日本のシステムは、世界に誇るものであり、紙の保険証を廃止するメリットはどこにもなく、マイナ保険証によって命にかかわるトラブルになりかねません。 共同通信の世論調査で保険証廃止の延期・撤回を求める声が72%、「毎日新聞」も廃止反対が57%に上っています。政府は国民の声に耳を傾け、紙の保険証の廃止は中止・撤回すべきです。イデオロギーの違いを超えて、ご一緒に声をあげていきましょう。
【星野久美子 記】




学校体育施設利用団体のトラブル、子どもの心のケアを

 市内小学校の校庭を利用する少年サッカー団体のうち、利用団体Aが2022年2月に新しい利用団体Bを誹謗中傷したことで利用団体Bから退会者が生まれたトラブルと、同年11月18日に利用団体Bが予約して校庭を利用していた時に、利用団体Aが校庭を無断使用したトラブルがあり、学校体育施設開放実施要領に基づく対応と子どもの心のケアを求めました。健康部長から「団体間の関係性が悪化することは望ましくないことですが当事者間のトラブルと捉えています。座間市立学校体育施設開放実施要領に即した適正な利用を促していきます」との答弁があり、教育長から「児童がスポーツに親しむことを第一に活動してほしい、各種団体には平和的に利用していただきたい」との答弁がありました。

ジェット機爆音解消、オスプレイ飛来反対を

 ジェット機の爆音が土曜、日曜問わずひどい実態に対して、22時から6時までの飛行時間などを定めた1973年9月19日の厚木海軍飛行場騒音規制に基づく対応を求めました。市長から「(規制は)米軍の運用で守られない場合があることは理解していますが、人口が緊密な地域で地域住民の生活に多大な影響があるのも事実ですので、県及び関係市と連携して航空機騒音の抜本的解消を粘り強く求めていきます」との答弁がありました。
 また、オスプレイは墜落の危険性が高い点、エンジン停止時にプロペラを回し浮力を得て着陸するというオートローテーション機能がない点、クラッチの不具合、機体のバランスを取る重りとして放射性ウランを含む点、激しい吹きおろしがあり災害救助に不向き、排気熱があるので散水が必要になること、低周波音による健康被害など15個の問題点を指摘して飛来中止を求めました。総合政策部長から「オスプレイは国の責任において、危険性の除去等を行った上で慎重かつ適切に運用してほしいと考えます」との答弁がありました。

有機フッ素化合物汚染の対策、専門的組織を

 2021年10月、飲み水に使う市内の第3水源から有機フッ素化合物(PFOSとPFOAの合計)が100ナノグラム(ng)/L検出されて取水停止となりましたが、原因と対策を求めました。有機フッ素化合物は、免疫低下や発ガン性が指摘されています。米軍キャンプ座間では2015年までPFOSを含む泡消火剤は消火訓練に使用され、その後は適切に管理しているとの説明ですが、確認するための立ち入り調査を求めました。総合政策部長から「有機フッ素化合物汚染で基地との因果関係が明らかでない現段階において立入調査は求めません」との答弁でした。また、日本の暫定基準値は50ng/Lですが、アメリカ環境保護庁は4ng/Lであり、2025年からEUではゼロng/Lとなるので、国の暫定基準値が下がると想定した準備と専門的な組織を設置するよう求めました。くらし安全部長から「暫定目標値という位置づけからまず市内全域の分布状況の把握に努めていきます」との答弁でした。上下水道局長から「飲み水対策について精通するような組織や機関の新設について現段階では考えていません」との答弁でした。

 今後も住民の立場に立って切実な問題を取り上げていきます。【守谷浩一 記】



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