2023年9月26日発行 第282号


公共施設の断熱など一般質問

 9月7日木曜に一般質問を下記の3点をテーマに行いました。
1.公共施設の断熱について
2.有機フッ素化合物汚染への対応について
3.基地対策と平和行政について

公共施設や学校の断熱を
 私は、本年7月22日、全国の地方議員や自治体職員を対象にした第65回自治体学校in岡山に参加してきました。杉並区長の岸本聡子氏が「地域の主権を大切に、ミュニシパリズムの広がり」というテーマで記念講演をされました。ミュニシパリズムという言葉は地域主権主義と訳されて、住民運動と地方自治と地域経済の循環ということでした。岸本聡子区長は、議会で気候変動という大きな問題に地域からやっても仕方ないのではという質問を受けることを紹介して「カジノや大型開発という利益誘導型では立ち行かなくなっていて政治の優先順位を変えるべき。学校の断熱すらできていない、断熱材を加えるなど地域の工務店ができることで地域経済がよりよくなる。ケアを中心とした脱カーボン社会を目指すべき」と話していました。
 私はこの話を紹介したうえで、公共施設や学校の断熱をすることは省エネにつながり、地域の建設業者の仕事おこしにつながるのではと質問しました。財務部長から「これまで断熱を目的とした改修工事をしてきませんでした。今後は国が推進するネット・ゼロ・エネルギー・ビルいわゆるZEB化や、エネルギー効率の向上と省エネルギー化の手法の一つとして研究します」という答弁でした。自治体ができる気候危機打開策の一つと考え、今後も求めていきます。

キャンプ座間の兵員宿舎計画と管理棟改修工事について
 基地対策と平和行政について、キャンプ座間に7階建ての103室の兵員宿舎を建設する工事の入札が示されていますが、これはノースドックに揚陸艇部隊を配備して人員を増やすことと関係があるのか質問しました。総合政策部長から「市に情報提供はなく、関係性は不明です」との答弁でした。ノースドックの揚陸艇部隊の宿泊先がキャンプ座間になるとしたら基地強化にあたります。2017年覚書の中に「南関東防衛局は、キャンプ座間における部隊改編等の重要な運用の態様の変更が行われる場合には、速やかに座間市に情報の提供を行う。特に著しい変更があるときは、事前に南関東防衛局は座間市の理解を得るよう協議する」とあります。事前報告がないことは覚書に反する問題だと思います。
 また、8月24日の日米合同委員会で決まったキャンプ座間の管理棟改修計画の詳細について質問しました。総合政策部長から「事前報告はあったものの報道発表以上のことはわかりません」という答弁でした。私は防衛省側に詳細を確認するよう求めました。
 今後も、くらし福祉充実と平和のためにがんばります。【守谷浩一 記】




誰もが分かりやすい議会へ〜一般質問の方式が変わりました

 座間市議会では今定例会の一般質問において、試験的に「一問一答方式」を取り入れました。一問目は登壇して一括で質問し、一括で答弁を受け、再質問以降はそのまま一括方式で続けるか、一問一答方式にするか、議員が選択できるようになりました。一括方式の場合、質問は再々質問まで、全部で三回までですが、一問一答だと回数は無制限になります。座間市の場合各議員に与えられている質問の持ち時間は60分で、その時間内であれば何度でも質問できます。質問と答弁が整理され、傍聴者にもわかりやすくなったと感じました。そして、納得できる答弁が得られるまで質問を続られることが大きなメリットだと感じました。
 今定例会は「質問時間60分+市長部局の答弁時間」との形で行いましたが、第4回定例会では「質問+答弁で90分」という形で試行されます。私は今定例会では一問一答方式を選び、以下3項目について質問を行いました。

◇マイナンバーカードと健康保険証の一体化について
 取得が任意であるはずのマイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせ、そのために来年の秋に従来の保険証を廃止しようとしている国の姿勢は問題があることを取り上げました。そして、保険証が廃止された場合に、マイナ保険証を持たない者に送付される予定の【資格確認書】が届かない等の懸念があり、「保険税を払っているのに無保険状態」の人を生み出しかねない危険があることを指摘し、対応を考えるよう求めました。

◇加齢性難聴者への補聴器購入費助成について
 加齢とともに現れる聴力の低下。一度失われた感覚細胞を再び元に戻す方法は、現在のところありません。聴力低下により発症が誘起されると考えられるうつ病や認知症についても、補聴器を使用することで進展が抑えられるというデータを報告し、補聴器購入補助の制度を求めました。市長からは「国の研究や近隣の補助制度などの動向を、議員からのご意見を受け止めさせていただきながら注視してまいります」との答弁でした。購入助成が実現するまで、粘り強く求めていきます。

◇JR相模線入谷駅利用者の安全対策について
 入谷駅の入り口、幅約1.5メートル、長さ約12メートルは両側が農地ですが、安全対策が何も取られていません。7月には農地から水が溢れ、通路が冠水する事態が起こりました。また、JRが所有する駅前は自転車の停め方が煩雑で、車椅子やベビーカー、白杖利用者にとって安全とはいい難い状況です。入谷駅は県内でも有数の終日無人駅なので、事故があった場合に大変危険です。入り口付近の安全対策を求めたところ、都市部長から「可及的速やかに行う」との答弁がありました。JRとの駅構内についての交渉を求めたところ、「入谷駅は乗降客も少ないので、(JRも)それほど力を入れていない。その中で、どういう方策が取れるか、JRとは協議していきたいと考えます」との答弁でしたが、乗降客が少ないからといって安全対策を怠っていいという理由にはなりません。これからも市民の安全のために入谷駅の改良を求めていきます。【星野久美子 記】


安全対策のない入谷駅入り口付近通路



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