2024年4月22日発行 第289号


座間市公園条例改悪〜利用料は市を飛び越えていく

 2024年座間市議会第一回定例会で「座間市都市公園条例の一部を改正する条例」が提出されました。これは、2023年第三回定例会でスカイグリーンパークと大坂台公園が指定管理者の指定が決定したことに伴い、本年4月から指定管理制度が開始されるにあたり、施設の利用料金を全額指定管理者の収入へと変更するものです。当局は「スカイグリーンパークも大坂台公園も利用率が伸び悩んでいる。利用料金を指定管理者の収入にすることによって、事業者側の意欲向上につながり、利用率を高めることにつながる」と説明しています。しかし、仮に利用率が向上しても、利用料金は一切座間市の収入とはなりません。また、著名なスポーツ選手を招いてのイベント企画をするなどして、利用率・認知度の向上を図るとしていますが、指定管理者が決めるイベントの参加費などに制限はなく、市民の負担増につながる懸念もあります。
 前述した昨年第三回定例会での指定管理制度の審議時には、当該の利用料についての言及はありませんでした。党市議団はこの段階で反対をしていましたが、前回も今回も賛成多数で可決されました。公共施設は市民の財産です。市が利用率向上の施策を講じることなく、指定管理者に丸投げで良いのかが問われます。【星野久美子 記】




都市公園等車両進入等の手続きマニュアルに関する調査特別委員会 報告

◇調査特別委員会の目的
 この調査特別委員会がつくられたのは、都市公園等車両進入等の手続きマニュアルに、非公開情報が記載されていたにもかかわらず、非公開情報を消さずに自治会などに配布されていたとわかったからです。この非公開情報が流出した事実関係と原因、再発防止策を調査するため、議会の対応として調査特別委員会を設けることになりました。

◇市長決裁用の説明資料として非公開情報を記載
 3月19日に、市長、副市長、都市部長、公園緑政課長、総合政策部長、行政管理課長ら説明員に対する質疑を通して、次のことがわかりました。
○本マニュアルを作成した背景は、遠藤前市長の時代、公園内に車が進入して子どもが危ない目にあったことから、様々な団体に預けていた公園の車止めの鍵を返してもらうことにして、その理由を求められたので、本マニュアルを使用して説明していたこと。窓口に来た市民全てに本マニュアルを渡していたわけではなく、配付数は分からないこと。
○本マニュアルは市長決裁用の説明資料として作成したものであることから非公開情報を含む経緯を記載したこと。
○文書を部分公開にし、その該当理由を座間市情報公開条例第7条の第2号と第3号(法人情報と意思形成過程)とすべきところを、事務上の錯誤で第1号(個人情報あり)としたこと。
○ホームページに掲載する際は、本マニュアルから非公開情報などは除いて必要なフローチャート部分を抜粋する考えだったこと。

◇外部に出さない職員向けのマニュアル
 次に4月16日に、当時の都市部長、公園緑政課長、公園緑政課施設係長、前市長、前副市長ら参考人に対する質疑を通して、次のことがわかりました。
○本マニュアルから非公開情報など除いて必要な部分を抜粋する文書を起案しなかったのは、マニュアル全体で決裁をとったので必要ないと考えていたこと。
○本マニュアルは運用方針と手引きと書式の3要素で構成された。職員向けで外部に出さないものだったが、自治会長から「地元に説明するため本マニュアルが欲しい」という要望があった際、非公開情報を消さずに渡してしまったこと。
○非公開情報を消さずに渡したことなど「非公開情報に対する認識が甘かったのではないか」と指摘されれば否めないこと。今思えば、本マニュアル作成時に当時の文書法制担当と相談すべきだったと考えていること。
◇今後に向けて
 改めて非公開情報の扱いに注意し、このようなことが二度と起こらないようにすべきです。【守谷浩一 記】



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