2010年1月 第215号 2009年12月議会報告特集


市民要求実現を建設的提言で本年も頑張ります

 新年おめでとうございます。
 昨年1年間、党市議団へのご支援、ご協力に心からお礼を申し上げます。
 昨年8月の衆議院選挙で、国民が審判を下した自公政権の退場は日本政治の大きな「変化」の始まりです。この「変化」が定まらないなか、新年は参議院選挙が行われます。
 日本共産党は比例代表候補に田村智子氏、神奈川選挙区候補にはたの君枝氏を擁立し、平和と暮らしのたたかいを大いに広げ「国民が主人公」の政治へ、さらに政治を前に進める年とするために頑張ります。
 座間市は来年度からスタートさせる第四次総合計画の策定中です。向こう10年の座間市の行政方針を決める大事な計画です。「市民本位の市政」をめざし、福祉・教育優先の座間市にしていくために力を尽していきます。
 安保改定50周年を迎える今年は、キャンプ座間・基地再編強化反対の運動を強め、平和な座間市をめざし力を合せましょう。
 また、今年は、ニューヨークで開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議へ向けて正念場を迎える核兵器廃絶運動と合せて、地球温暖化対策にも取り組んでいきます。
今年も大きなご支援ご協力をお願いします。




党提案3本の意見書採択

庶民負担増に反対

 昨年12月議会で、党市議団提出の「扶養控除廃止による庶民負担増に反対する意見書」が日本共産党、公明党、市民連合、神奈川ネットワーク運動・ざま、政和会の賛成多数で可決されました。市政クラブ、明政会は反対しました。
 意見書は、扶養控除を廃止すると所得税・住民税が増えるため、税額を基準にしている社会保障制度の多くが「雪だるま式」に負担が増えると指摘。庶民負担増は、具体的には、保育所の保育料、国保など23項目に及ぶとして、「廃止による庶民負担増に強く反対する」となっています。

国際労働機関が採択した条約の批准を

 党市議団提出の「国際労働機関が採択した条約の批准を政府に強く求める意見書」について、政和会・明政会は反対し、市政クラブは退席しましたが賛成多数で可決されました。
 意見書では、国際労働機関が採択した183条約のうち、労働時間・休暇関係の条約を1本も批准していないのは、主要な資本主義国のなかでは、米国と日本だけと指摘。一方、批准している欧州の主要国では週48時間労働や均等待遇などのルールがあり、日本のサービス残業や貧困拡大などの問題解決のために、国際条約批准を求めたものです。

保育所予算増額を求める

 「最低基準緩和」に反対する意見書は明政会(1人)のみの反対で賛成多数で可決しました。意見書では待機児増は国が認可保育所の増設を怠ってきたからである。保育所に入れないで苦労している保護者の問題は深刻であるが、規制緩和で詰め込み保育をしている保育の現場は質が保たれない状況にある。厚労省は基準緩和だけでなく、「保育制度」を変え利用者と保育所が直接契約をし、時間やサービスに応じた利用料を払う「応益負担」とする方針。これは、責任を行政が担うのでなく保護者と保育所に押し付けるものであることを指摘。認可保育所増設を国の責任で行うよう保育予算の増額を求めています。

 以上採択された3本の意見書は内閣総理大臣をはじめ関係省庁に12月21日に送付されました。




日本共産党市議団

中澤 邦雄

中沢邦雄(団長)

都市環境常任委員
議会運営委員
広域大和斎場組合議員
都市計画審議会委員
農業委員
柏木 育子

柏木いく子

企画総務常任委員
高座清掃施設組合議員
国保運営協議会委員
菊川 ユリ子

もりや浩一

保健福祉常任委員
基地対策特別委員
議会だより編集委員
二ツ塚線建設協議会委員
市営住宅運営審議会委員
なお、第四次座間市総合計画特別委員には全員が参加します。



第4回定例議会の概要

 第4回定例市議会は11月26日から12月18日まで開かれ一般会計補正予算など32議案、請願1件、陳情3件を審議した。総括質疑は中沢議員が、討論は守谷議員が、職員給与条例案に対する討論は柏木議員が行なった。一般質問は中沢、柏木、守谷の各議員が行なった。
 なお初日に08年度決算認定が行なわれ、中沢議員が反対討論を行なった。

第1軍団前方司令部発足から2年

基地強化反対 12・20抗議行動に参加

 昨年12月20日、党市議団は約100人余の住民の方々と一緒に基地強化反対行動に参加しました。キャンプ座間に米陸軍の戦争司令部が2年前に設置されました。また、2年後に陸上自衛隊中央即応集団司令部が埼玉県の朝霞駐屯地からわざわざ移転させるとしていますが、これは明らかに基地の強化・恒久化であり、基地縮小の市是に反します。
 世界では平和の地域共同体が広がり、軍事同盟は解消の方向にあります。軍事同盟のもとにある国の人口が50年前に世界人口の約67%あったものが約16%になりました。その軍事同盟の中でも日米安保は異常さが突出しています。
 日米安保50年の今年、安保の廃止も含めて国民的議論をまきおこし、異常な対米従属を転換させていきます。




一般質問

市独自の雇用対策支援を!

もりや浩一議員

 08年12月の一般質問で労働パンフレットについて質問し1年が経ち、進捗状況を質問したところ、環境経済部長から「成人式に労働パンフレットを配布する」という答弁がありました。
 また、座間市にはハローワークがなく、他市のハローワークに出向いても、仕事を検索するパソコンの利用待ち時間が2〜3時間かかります。そこで、市役所・公民館・北地区/東地区文化センターにある行政情報端末からハローワークインターネットサービスに接続でき、事前に仕事を検索できることの周知について質問。環境経済部長から「市の広報やHPで知らせる」と答弁がありました。
 その他、生活困窮者対策、相武台3丁目の日産独身寮跡地周辺開発について質問しました。



一般質問

保育所の最低基準緩和は問題

柏木いく子議員

 鳩山内閣は保育園の待機児解消を子どもの生活する空間を今よりも狭くしてする最低基準緩和で行うとしています。最低基準の広さは、スウェーデン・ストックホルムは0歳児1人当たり7.5平方メートルです。日本は、0、1歳は1人に対し1.65平方メートル、たたみ1畳ほどで、2歳以上児は1.98平方メートルです。そこに机や椅子などを置き、食事後、机を片付け、布団を敷く。食事の遅い子は布団を敷く埃の中で食べるか早く、早くとせきたてられて食べることになります。子どもの最善の利益を損ない、健全な発達を保障するといえません。市長にこのような規制緩和に対し、所見を求めたところ面積の分かち合いが必要と答弁しました。
 さらに、公・私立保育園の費用格差はなく民間委託に根拠がないこと*虐待問題*女性の地位向上などについて質問しました。



一般質問

基地・水道行政を質す

中沢邦雄議員

1、キャンプ座間・基地行政について― 12年にキャンプ座間に移転予定の陸自中央即応集団司令部の実態、キャンプ座間の一部返還は無条件で求めるべきこと、第4次総合計画に基地対策を明確に位置づけること、防衛予算の「周辺整備交付金」や「民生安定助成事業」を「芹沢公園弟3工区の整備」等に積極的に適用すべきこと、などを質しました。
2、水道事業会計健全化に向けて県水受水費の削減方策について― 宮ケ瀬ダムの完成に伴い県水受水費の増高が市営水道会計の給水収益悪化の原因となっているので県企業庁との交渉で改善をはかること。
3、神奈川県建設連合健康保険組合への補助金額の改善について― 国保と同等の補助を。


08年度決算認定反対の理由

 党は、昨年12月議会で08年度市一般会計決算認定に次の理由で反対しました。
 08年度、大きな政治課題で問われたのはキャンプ座間への米陸軍新司令部設置を容認したことです。4年間にわたり「基地の強化に反対する座間市連絡協議会」を通じ市民ぐるみで運動を進めてきたのに市民不在のままに一夜にして幕を下ろし、多くの市民の怒りをあびたことです。
 第2は、「おば捨て山」と言われた悪法「後期高齢者医療制度」が導入され、75歳以上の高齢者を医療差別したことです。
 第3は、県の水資源環境税を原資として約8000万余円の予算で座間市内に流入する地下水を浄化するとしましたが、その効果は0.77%と全く役立たない事業であると指摘し撤回させたことです。
 第4は、市公共施設に太陽光発電設置を設備し、その普及を図ろうとする一方で、一般家庭への設置助成を打ち切った環境行政を批判しました。その他、福祉事業の後退、委託契約の高落札率を問題としました。