2001年10月 第184号 2001年9月議会報告特集


 九月二十五日の本会議で、米国での同時多発テロを糾弾し、法と理性にもとづく問題解決を求める決議を、賛成多数で可決しました。
 日本共産党が提案し、政和会、自民党明政会、市政クラブ、公明党、ネットなどが賛同し成立しました。市民の党は反対しました。
 決議では、多数の人々を殺傷した野蛮なテロ事件にたいし、「国際主義と人道の名において強い怒りをこめて糾弾する」と表明。犠牲者に「心から哀悼の意」を表し、「事件の真相の解明とともに、テロの根絶と世界平和をめざし、法と理性にもとづいて問題の解決がはかられることを強く求める」としています。

コミュニティバス運行の提言
市議会交通対策特別委員会
 市議会交通対策特別委員会は、昨年十月に設置されて以来、七回の審議を重ね、また、二市を視察するなど市民の交通手段を確保するバス対策を検討してきました。九月議会に「コミュニティバス運行の提言」を行いました。提言では「今後市内公共施設及び鉄道駅をネットワークとし、市民の足として利用できるバスシステム、つまりコミュニティバスの運行が必要と考える」として具体的な提案を行っています。その内容は、コース、車両、便数、実施方法、経費負担、利用負担など具体的なもので市長にその実施を迫っています。
 特別委員の一員である中沢議員は「座間は町の時代から無料でマイクロバスを運行してきたが、星野市政になってから廃止された。また来年二月からバス路線の規制緩和が施行される。そこで、私は党の考えを提言としてまとめ、事前に委員会に提出した。今後は一日も早く実施できるよう引き続き行政に働きかけていきます」と語っています。

急がれる乳幼児医療費助成
老人医療費の有料化は許さない
 乳幼児医療費の助成を求める声が日増しに強くなっています。乳幼児医療費の助成が、県内十九市の中でも〇歳児だけというのは座間市など三市のみになってるからです。
 子育ての不安や困難が多く聞かれるなか、未来を担う子どもたちを健やかに育てるために、無料化の年齢を引き上げることは急がれています。
 座間市は、実は昭和四十年代後半の鹿野市政時代から、国保で二歳までの医療費と五歳までの歯科医療費を無料にしてきました。しかし、星野市政になってすぐ、昭和六十一年と六十二年にかけて無料化を廃止してしまいました。その時、廃止に反対したのは共産党だけでした。しかし、最近は廃止に賛成した公明党など星野与党の議員も乳幼児医療費の無料化を強く求めるようになりました。そこで、星野市長は乳幼児医療費の無料化について以前は「やらない」と言っていたのに、最近は「やらないとは言っていない」と方針を変えてきています。しかし、「やる」と言わないのは、現在実施している六十七歳〜六十九歳の老人医療費の無料化の廃止と引き替えにしようとそのタイミングを計っていると思われるからです。このような老人医療費の有料化を許さず、乳幼児医療費助成の年齢引き上げを急がせる市民運動が求められています。共産党はその先頭に立つ決意です。

日本共産党市議団
9月議会で役職が次のように決まりました。
中沢 邦雄 市民経済常任委員
基地対策特別委員長
農業委員・都市計画審議委員
菊川ユリ子 建設水道常任委員
議会運営委員
高座清掃施設組合議員
国保運営審議会委員
柏木 育子 教育福祉常任委員
議会だより編集委員
市営住宅運営審議会委員

傍聴の目
 座間市では、9月市議会が終わると各委員会のメンバーが変わります。全国的に乳幼児の医療費無料化が急速に進み陳情審議が、座間市ではどうなるかを傍聴しました▼〇歳児のみというのは、神奈川県を含め全国で三県だけ。神奈川県の中でも市のレベルでは南足柄、三浦、座間の三市だけというのが現状とか▼公明党は、昨年の市議選でも七月の参院選でも“乳幼児医療費無料化をせめて三歳まで”と訴えていました。そうした積極的態度を市議会の中で示してくれるかを注目しましたが、陳情には継続の立場でした▼また、最終本会議での議員提出議案の「乳幼児医療費助成制度拡充を求める決議」には、公明党はネットや明政会とともに採決に加わらないで退場し、ちなみに賛成は共産党、市民の党のみでした。市議選などの“選挙公約”を投げ出し、なぜ賛成しないのか、その姿勢が市民から鋭く問われています▼乳幼児医療費の無料化問題は子育て支援の中心をなす施策だけに各党各議員の態度が問われています。



2000年度水道決算
経営成績は良好だが18.5%水道料の値上げが影響
 共産党は2000年度水道決算認定に反対しました。中沢議員の反対討論の要旨は次のとおりです。
  2000年度水道決算の経営成績は、営業利益、経常利益、純利益ともいずれも前年を上まわり良好である。財政状態も未収金を除けばあらゆる指標も良好である。いずれも、四年前に制定した「水道事業財政計画」の指標を上回っている。
 しかし、それは九八年の十八・五%の水道料金の値上げによるもので手放しで喜べない。
 理由は、受水費など経費が、九九年度から宮ヶ瀬系県水を受水するため、大幅に上昇すると見込み、18.5%の値上げをしたのに、受水が2001年度に延びたため、経費が上昇せず、水道料金が18.5%だけ実施された結果である。党が18.5%の値上げに反対した当時の理由がこの決算に生きている。
 そして、庁舎使用料を水道部から徴収しながら、一方で芹沢公園内の水道用地の使用料は一般会計から払ってない。また、四ッ谷の梅林は用地3175m2が三十一年間使われず塩漬けになっている。さらに、主な配水管工事が管工事組合の加入業者によって独占されている等々。

 以上の問題点を指摘し、水道決算に反対しました。



9月議会での日本共産党一般質問

9月議会の概要
 九月定例市議会は、九月三日から九月二五日までの会期で開かれました。議案は二千年度水道決算認定など十三件、議会人事、請願、陳情等です。党市議団は、議案に対する総括質疑には菊川議員が立ち、市政全般に対する一般質問には柏木、中沢の両議員が行いました。水道決算認定には反対、一般会計補正予算と陳情・請願には賛成の立場で中沢議員が討論を行いました。党議員の常任委員会など議会人事が一面のとおり決定されました。

総括質疑 菊川ユリ子議員
 地下水資源を守り、市民の飲み水として将来に渡って保全していく立場から質疑を行ないました。
(1) 大幅な利益が確保できた理由について
(2) 財政計画時より職員を五人減らしているが、必要な正規職員を増やすべきでないのか
(3) 漏水、不明水量が増加した原因は何か、
(4) 米軍水源の施設の返還について
(5) 県水受水をできるだけ押さえ、地下水の自己能力を高めるべき点について
(6) 地下水保全での近隣市への協力要請について

一般質問 柏木 育子議員
 保育園問題では延長保育の早期実現、待機児解消、民間保育園補助金引き上げを求め、教育問題では三十人以下の学級編成、そして公園問題、地域問題を取り上げました。
 中でも保育料は市民税非課税で徴集しているのは相模原市と座間市だけです。しかも相模原より高い点を指摘、保育料の引き下げを求めました。

一般質問 中沢 邦雄議員
 平和基地問題\核兵器廃絶と市原水協四十五周年、平和都市宣言二十周年を意義あるものに。米軍水道施設の変換、米軍機騒音問題、地位協定の見直し問題。
 地下水保全と有効利用\地下水総合調査の結果を生かし、条例の取水基準の見直しと地下水保全対策を。
 福祉行政\介護保険の保険料・利用料・老人ホーム建設につて。ミニバスなど社協の委託事業など。
 産業振興\「市地域産業活性化対策研究会」の報告書を生かす。認定農業者への具体的施策を。

保育園保護者の陳情てん末記
公立保育園の充実を求める陳情は継続審議に
 公立保育園保護者会が、九月議会に向けて陳情書を提出しました。陳情項目は、正規保育士を配置しての開所時間の延長、耐震診断の実現などが内容になっています。
 九月十二日の教育福祉常任委員会で審議されることになり、陳情提出者である保育園保護者会連絡会役員など大勢の方が傍聴し、意見陳述も行われました。意見陳述が終わったところで、「このあと学校のトイレ改修の状況を視察のため、審議は午後にする」と委員長が立ち上がりました。保護者は「審議をしてほしい、その内容を聞きたい。午後には職場に戻りたい」と訴え、柏木議員らも審議の続行を主張した結果、審議は続行することになりました。
 この審議の中である委員は、「義務と権利がある。保育料の滞納がなくなれば陳情内容はすぐ実現する」と挑戦的な発言をして傍聴者の反発をかいました。審議の結果、継続審議となりましたが、一方、昨年十二月に前保護者会会長の提出した陳情は保育園の拡充の内容にもかかわらず否決されました。

9月議会での主な議案の賛否
○ 賛成
× 反対
△ 退場
共産党 政和会 自 民
明政会
市民クラブ 公明党 市民の党 無所属
平成12年度水道会計決算認定 × ×
平成13年度一般会計補正予算 ×
地域建設業者の受注機会請願 × × × ×
市公立保育園保育の拡充陳情 × × × × ×
乳幼児医療費助成制度拡充の決議 × × ○△
※同時多発テロを糾弾する決議 ×
※医療費の国民負担増に反対意見書 × × × × ○×
※共産党の発議のもの


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