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座間市民新聞 2024年7・8月 第270号 第2回定例会議会報告特集

待機児童解消は喫緊の課題

~2024年度一般会計補正予算に賛成

 座間市では待機児童問題が大きな課題となっています。昨年度、本市で不足している保育士の確保のため、「保育士確保緊急対策給付金」として、民間保育所の保育士に対して直接月額1万円が給付されるようになりましたが、2024年度当初予算(第一回定例会)ではこの給付金の計上がありませんでした。
 しかし、今定例会に「保育士給付金給付事業費」と事業名こそ違いますが、事業費4200万円で計上されました。当局の説明では「民間保育所に勤務する保育士等に1か月当たり1万円を支給する」とのことです。また、保育士「等」の対象は「保育士以外では、民間保育所における保育に実際に従事する保健師、看護師、准看護師、幼稚園教諭、小学校教諭または養護教諭の資格を有する者」とのことでしたが、給食調理員や事務方など、全ての職員がいてこそ円滑な保育所運営ができると考えます。
 この事業を行うことによって、本市の保育士不足、そして待機児童解消につながることから、事業そのものには賛同しますが、全ての職員を対象にすることを検討するよう求めました。また、公立保育園で働く会計年度任用職員の保育士に対する賃上げも必要であると指摘し、補正予算に賛成しました。

リーディングDXスクール事業
 友人や教員とのつながりも 大切に

 今定例会に、リーディングDXスクール事業の費用100万円が計上されました。タブレット端末を使った授業や教員実務の改善などを進めます。指定校は、中原小学校と西中学校です。昨年度の事業成果として、「自分なりの方法で学習できていると感じる児童の割合が増えた」とのことでした。新しいことへの取り組みが学習の意欲向上につながることはとてもよいことです。
 しかし、端末を利用しなくても、友達や教師とのつながりの中で社会性を培ってきた今までのような学校の姿も失ってほしくないと強く思います。また、端末に慣れることができない児童・生徒、教員にも心を向けるよう願い、補正予算に賛成しました。

 

さらなる増税に懸念
 地方財政の充実を求める陳情に反対

「地方財政の充実・強化を求める意見書を国に提出することを求める陳情」は国に対し、増大する行政需要に対応した財源確保を念頭に、積極的な地方財政確立を求めるものです。
 しかし要望事項の中に「所得税及び消費税を対象に地方税への税源移譲を積極的に行うこと」という内容があり、消費税を地方の財源にする考え方では、財源が不足するから消費税を増税しようという考え方につながることが懸念されます。繰り返されてきた消費税増税は、社会保障のためどころか、大企業の法人税を引き下げ、市民の暮らしを苦しめ、日本経済を停滞、衰退させる最大の元凶の一つとなってきました。よって、党市議団は当該陳情に反対しました。

 


暑中お見舞い申し上げます

 公職選挙法により議員個人の暑中見舞いを控えさせていただきますのでご了承ください。


 

第2回定例会概要 市民要求実現へ奮闘

 2024年第2回定例会は、5月31日から6月25日まで開かれました。議案は、専決処分の承認について2件、2024年度一般会計補正予算1件、条例改正2件、協議会規約変更について1件、市道路線の認定1件、財産の取得2件、固定資産評価審査委員選任1件、陳情2件を審議しました。日本共産党市議団は、議案に対する総括質疑と討論を星野議員が行い、一般質問には守谷、星野両議員が立ち、意見書を2本提出し、市民要求実現のために奮闘しました。

 

高校教育費無償化・大学の学費引き下げを求める意見書 不採択

 今定例会で党市議団は「高等学校等における教育費の無償化に関する意見書」を提出しました。多くの都道府県では、高等学校等における教育費負担を軽減するため、国の高等学校等就学支援金に上乗せする形で独自の支援を行っていますが、都道府県により支援の内容が異なっています。居住地により教育費負担に格差が生じないよう、教育費の無償化に向けて高等学校等就学支援金の支給対象を拡大するとともに、支給上限額を引き上げることを国に求めたものですが、賛成少数で不採択となりました。

 また、「大学の学費を引き下げるよう求める意見書」を提出しました。近年、国立・私立大学の授業料の引上げが相次いでいる背景に、国立大学法人への運営交付金の削減や私立大学への補助金の貧弱さがあります。政府は2012年に経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約の高等教育の無償化の規定に係る留保を撤回しており、大学をはじめとする高等教育の学費を無償化していく責任があると指摘。国立大学法人運営費交付金及び私立大学等経常費補助金を大幅に増額し、各大学が学費を引き下げることができるような措置を求めたものですが、賛成少数で不採択となりました。

 

一般質問

有機フッ素化合物汚染への対策を

もりや浩一議員

 2021年10月に発がん性が指摘される有機フッ素化合物が市内第3水源から国の暫定基準値を超えて検出され、その対策等を2022年3月議会から毎回求めています。
 今回は今年度の市独自の地下水調査について質問しました。くらし安全部長から「調査対象井戸はさがみ野、立野台、四ツ谷を除く各地域に分布しています。昨年度の調査で暫定目標値の超過が見られた地点に加えて、相模が丘、ひばりが丘、入谷東、西栗原、入谷西地域の井戸及び湧水を調査予定です」との答弁でした。
 また、本年6月に製造・輸入禁止対象に追加されたPFHxSの対応について質問しました。上下水道局長から「PFHxSを水質管理目標設定項目の対象にすると想定される時期ですが、現段階では国が議論を進めている状況です」との答弁でした。
 このほか、キャンプ座間内の兵員宿舎建設やヘリコプターの後継機のV―280バローについて、オスプレイ墜落事故の原因解明、座間市原水爆禁止協議会の創立70周年記念に向けた取り組み、コミュニティバスの増便や乗降客カウントシステムによる乗り残し対策、有機フッ素化合物を吸着する活性炭フィルターの実験などについて質問しました。

 

一般質問 

「すべての市民が自分らしくくらせる座間市」をつくるために 

星野久美子議員

 今定例会で以下の一般質問を行いました。
1 学校給食について=学校給食の無償化と全員喫食の中学校給食を求めました。給食費の無償化については、今までにも2017年、2022年に2回、2023年と4回にわたり一般質問で取り上げてきました。今回も答弁は「否」でしたが、近隣自治体や国の動きを注視していくとのことでしたので、あきらめず、粘り強くみなさんと力を合わせて求め続けていきます。全員喫食型の中学校給食は、「ざま魅力ある学校づくり方針」の中にも明記され、この2年間の検討の中で方向性を出していくという答弁でした。
2 全ての女性を支援することについて=現在のジェンダー格差、ジェンダーハラスメントに対する市長の見解と、新法「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」ついて質しました。全国最下位の神奈川県内においても最低クラスにある座間市の「妊婦健康診査」の拡充を求めました。
3 歩道の改善について=党市議団が行った市民アンケートには、車椅子やベビーカーユーザー、その他歩行に何らかの障害のある方々から、歩道のデコボコで歩きにくくて困っているとの声が多く寄せられました。状況の悪い歩道は主に県道ですが、改善するように求めました。

 

2024年第2回定例会 主な表決結果