市民新聞
座間市民新聞 2025年1・2月 第271号 第4回定例会議会報告特集
命と暮らしを守り平和で住みよい座間市を
党市議団が予算要望書を提出
新しい年を迎えました。 党市議団は、昨年11月25日に佐藤弥斗座間市長に2025年度予算要望書を提出し、懇談しました。
予算要望書は、党市議団に寄せられた市民の声をまとめたものです。住民福祉優先の市政を実現するために、医療・介護、子育て支援、教育、災害対策、基地対策、中小企業支援、農・商業振興、環境対策、都市環境整備など9本柱の445項目に及んでいます。特に、学校給食の無償化、学校体育館へのエアコン設置、難聴者への補聴器購入補助、セミフラットの歩道、期日前投票所の増設などを要望しました。
佐藤市長からは「市民の要望を受け止めていますが、1つの施策で複数の効果がある施策を実施したいと考えています。また、103万円の壁を変更することで市の収入がかなり減るという報道もあり、財源が厳しい見通しです」とのことでした。
今後も、命と暮らしを守り、平和で住みよい座間市を求めていきます。
国への意見書~PFAS問題については採択
今定例会において党市議団は「国主導による有機フッ素化合物(PFAS)対策を求める意見書」を提出ました。現在、全国各地で有機フッ素化合物(PFAS)による地下水や土壌などの汚染が確認されており、特に局地的に高濃度の値が検出された地域では、関係自治体や住民からその影響を不安視する声が広がっています。この意見書は、関係省庁が一体となってPFAS対策を講ずる体制を設け、国が率先して健康調査や土壌調査を実施すること等を求めたもので、賛成多数で採択されました。
一方「現行の健康保険証とマイナ保険証の両立の検討を求める意見書」は賛成少数で不採択になりました。2024年12月2日に新規健康保険証の発行を廃止し、「マイナ保険証」に一本化させたことは、任意とされているマイナンバーカードの取得の事実上の義務化であり、法律上も大きな問題があります。システム上でのエラーやトラブルも多く発生しています。本意見書は国に対し、我が国が世界に誇る医療保険制度を将来にわたって維持存続させるために、一定期間はマイナ保険証と現行の健康保険証の両立を検討することを求めたものでした。
また、党市議団も賛同者になった「選択的夫婦別姓制度の導入を求める意見書」、「訪問介護の基本報酬引下げの早急な見直し等を求める意見書」もそれぞれ賛成少数により、不採択でした。
陳情~市民の願い、市民の声が尊重される議会へ
今定例会には、15本の陳情が提出されました。その中、「令和7年度における障害者の医療費助成制度についての陳情」と「国による義務教育財源の保障、教育の機会均等と水準の維持・向上並びに行き届いた教育の実現を求める陳情」は全員賛成で採択されました。
しかし、「現行の健康保険証とマイナ保険証の両立を求める陳情」や、「各世代の交流と仲間作りの場の設置を求める陳情」、「安全・安心の医療・介護実現のため、人員増と処遇改善を求める陳情」等は賛成少数で不採択でした。
特記すべきは、本市に対して出された「小・中学校の給食費無償化を求める陳情」が賛成少数で不採択だったことです。昨年9月の座間市議選では多くの候補者が「給食無償化」を訴えていました。しかし、この陳情には賛成8(共産2,あおぞら2、無会4)反対12(公明4,新政4,自民4)退席1(無会)という結果でした。
また、自民党市議団から「学校給食費の無償化を国に求める意見書」(賛成20,退席1で採択)が提出されましたが、国が責任を持って無償化を行うことがベストですが、それを待っているわけにはいかないからこそ、市で行うべきだと考えます。市民の声が尊重される議会が求められます。
第4回定例会概要 市民要求実現へ奮闘
2024年第4回定例会は、11月29日から12月23日まで開かれました。議案は、副市長の選任、一般会計補正予算2件、特別会計補正予算3件、事業会計補正予算2件、条例改正8件、市道路線の認定及び変更、陳情15件を審議しました。日本共産党市議団は、議案に対する総括質疑を星野議員が行い、討論を守谷議員が行い、一般質問には守谷議員が立ち、意見書を2本提出し、市民要求実現のために奮闘しました。
キャッシュレス決済ポイント還元事業をめぐり
波乱の一般会計補正予算が可決!
今定例会に、追加議案として、住民税非課税世帯へ3万円と農家への特別支援金とキャッシュレス決済ポイント還元事業という内容の一般会計補正予算が提案されました。
農家への特別支援金は、申請手続が必要で、耕作面積30アール以上に3万円で60件見込み、30アール未満は1万円で140件見込み、それに加えて、温室ありの場合6万円で10件見込み、合計380万円の予算でした。
本会議最終日、議会運営委員会で、この一般会計補正予算のうちキャッシュレス決済ポイント還元事業1億6千万円を削除する修正案を自民、公明、あおぞらが提出する意向が示されました。修正案を含めて補正予算を委員会付託するかどうか議論がまとまらず、まずはすでに審査を終えた諸議案の討論や採決を予定通り行うこととなりました。
その後、追加議案についての質疑を経て、キャッシュレス決済ポイント還元事業は、事業費1千万円で、老若男女に活用され、経済効果も高く、たとえば還元率20%なら5倍の7億5千万円が市内に流通となるとのことでした。
その後、議会運営委員会を再度開催するも、委員会付託について意見がまとまらず。本会議で採決の結果、委員会付託を省略することになりました。
その後、補正予算原案と修正案について討論を行い、党市議団は修正案に反対、原案に賛成する討論を星野議員が行いました。採決の結果、修正案は否決され、原案が共産党、新政、無会派の賛成多数で可決しました。
キャッシュレス決済の経済産業省の説明資料より
一般質問
有機フッ素化合物の血液検査を
もりや浩一議員
科学的に不確実でも事前に対策するという予防原則の観点から、腎臓がんや潰瘍性大腸炎などのリスクが指摘されている有機フッ素化合物の血液検査の実施と、活性炭フィルターによる汚染対策について質問しました。血液検査は1人約2万5千円かかるとのことでした。昨年11月29日付の環境省による手引き改定版で「血液検査を含む疫学研究を科学的に評価可能な方法で実施する必要がある」と記載されているので、今後も血液検査を求めていきます。
また、米軍以外の外国軍の検疫と事故時の取り決めや、待機児童対策のため公立保育園で1歳児を定員より多く入所させるも座間市の保育士配置基準を満たさず保育現場で混乱が起きたことの改善などを質問しました。
総括質疑
新しくなるサニープレイスについて
星野久美子議員
座間市立福祉増進・青少年健全育成施設条例について、サニープレイスとハーモニーホールの改修工事が同時に行われている今年度、多くの市民から会議や催物をする場所がなく困ったとの声が聞かれた。この条例の施行は4月1日だが、いつからサニープレイスを利用できるようになるのか、また、新たな使用料について、算出根拠を質した。
その他、子どもの予防接種事業費HPVワクチン接種について、本市で副反応等の事例があったか質した。地域医療介護総合確保基金(介護分)事業費補助金返還金、介護基盤緊急整備等臨時特例交付金事業費補助金は、二つの介護事業所が廃止されることによる返還金だが、その事業所の利用者や家族へのアフターフォロー等について質した。
2024年第4回定例会 主な表決結果